ゆら ゆら
 

事故、自殺…

様々な憶測が飛び交い、町中あちこちで噂話しをする人の群れがいた。

可哀想、大変、しっかりね…

上っ面だけの言葉が耳を素通りしていった。

幸か不幸か、事故と認定されたため、保険金は下りて私の生活は脅かされることはなかった。

それはそれで、また噂の的になり…

転がり込んだ金額に群がる見たこともない親類や、やっかみ妬む人たち。

私のせいじゃないのに…

好きでこんなことになったわけじゃない。

本当に息苦しくて、悲しむことも嘆くこともする暇がなかった。


 
< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop