ゆら ゆら
1週間ほど経ち、私はまた絶望した。
心配の言葉や、謝罪の言葉を口にはするが、一緒に暮らしてくれる気は無いんだと解った。
やがて、言いづらそうにしながら、私を更に突き放した。
「お父さんの…ね?
保険金入ったんだよね?お母さんも色々と大変なのよ。半分…ううん、三分の一でもいいの。都合してくれないかな?」
ああ
これが言いたくて毎日電話してきてたんだ。
すうっと指先が冷たくなり、目の前が白くなった。
「ねぇ?すぐって言わないから…。来週、来週会いましょう。ね、〇〇市の駅まで来てくれる?」
そんな所にいるんだ…
特急で三時間ほど。
「ん、無理だよ。私にそんなお金動かせない。二十歳になるまでは叔父さんが管理してる」
そう告げると、悪し様に叔父の悪口を言い、電話は切れた。