あたしとあいつ
「保健の先生いないな。」
「うん。」
「そこのベッドで寝てな。」
一之宮...
なんで気づいてくれたんだろ......
「和泉。」
「ん?」
「なんで気づかなかったの??」
「え?!...分かんない。」
あははは...
「和泉はすぐ意地っ張りになるよな。」
「う...ごめんなさい。」
「...でもそこが和泉の悪いとこでもあり、いいところでもあるんだよな。」
ドキッ
一之宮...
「よく、みんなお前を変な扱いするけど...僕はちゃんと見てるから。和泉はいつも頑張ってるってこと...知ってるから。」
なんで優しいの?
なんで優しい言葉と一緒に優しい笑顔を向けてくるの??
「和泉...」
「何?」
な、なんだ?この空気...
「僕と...付き合ってくれない??」
...?
今なんて...
「?...和泉??」
「わぁぁぁぁ!!!」
な、な、な、なんだって!?
「いやいやいやいやいやいや!ない!!それはない!!!」
「和泉。落ち着いて。」
「いや、落ち着けない!!」
だって学年1のモテ男、一之宮宏斗だよ?!
あたしなんかがそんなすごい人と付き合っちゃっていいわけ!?
「...返事はいつでもいいから。」
「...わかった。...戻ってていいよ。もう...大丈夫だから。」
「うん。お大事に。」
パタン
ど...どうしよぉ。
でも前に...