あたしとあいつ
第1章
「おはよう杏奈!」
「ふぁ~...おはよう」
長い黒髪。
大きな目。
細長い足。
そして一番印象的なのは...
中3にして164cmもある身長!!
小さい子からしたら憧れだが、
彼女からしたらこの身長は一番のコンプレックスにすぎない。
彼女の名は和泉杏奈。
明るくて元気な普通の女の子。
「また寝た時間が遅かったんでしょ?!ちゃんと寝なよぉ...」
「ん。...ごめん。」
だってどうやったら小さくなるか考えてたんだもん。
この子は友達の榎本可鈴。
お人好しだけど優しくて面白いんだよ★
バシッ!!!
「いったぁぁ...」
後ろから誰かが叩いてきた。
「うぃす。今日もでかいなぁ」
カチン
「うるせーこのチビ!!」
「は?うるせーのはどっちだこのデカ女!!」
んんー!!朝からムカつくぅ!!!
このチビは西島翔大。
アホでムカつくけど羨ましいことに
身長156cmという小ささ!!!
あたしと変わってよぉ。
そしてもう1人いるのだが...
「キャ~!!ヒロト様ぁぁ♥」
「おはようございます///」
「助けてぇぇぇぇ!!!」
あ、来た。
「はぁ疲れた。朝から無駄な体力を使っちゃった...」
この人は一之宮宏斗。
お金持ちな学園のアイドルなんだ!
お父さんは有名な会社の社長なんだって!!
ちなみに身長は180cmもあるんだよ★
そんなこんなで
可鈴、翔大、一之宮、そしてあたしの4人で
いつも一緒にいるよ!
この関係がずっと続くと思ってたのに。
あたしたちの恋の歯車は少しずつ動き始めていた...