あたしとあいつ







「今日は歌いまくるぞぉ!!!」








結果、土曜日に3人でカラオケボックスに来た。







「元気になったみたいでよかったね。」








「逆に元気になりすぎだけどな...」









可鈴はずっと1人で歌っている。








あたしと翔大はそれをずっと聞いていた。








「ふぁぁ...俺は寝るわ......」









「へ?ちょっと翔大!!」









...マジで寝ちゃったよ。









でも可愛い寝顔だな。









「さぁ!どんどん歌入れて!!」








可鈴はまだ歌うようだ。









「はいはい。」








全くやめる気はないみたい。








...トンッ







しょ、翔大?!









翔大の頭があたしの肩にきた。









「...杏奈......」











...今あたしの事...呼んだ?









チラッ









寝てる...よね。









でも嬉しかったのかあたしは








「翔大、どうしたの?」









と寝ている翔大に言った。









返事...してくれるわけないか。








と、翔大が








「...よ。」








何か言っている。










「何?」









「...好きだよ。」









ドキン










今...なんて...








カァァァァァァァ









「...バカ翔大っ。」








寝言でも嬉しいよ...








可鈴は歌うのに集中して聞いていない。








だからあたしは調子に乗ってしまった。









「...あたしも、好き。...大好き。」













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