はじめてを君に。
タイトル未編集
初恋と君と。
キーンコーンカーン......
授業が終わるチャイムが鳴っても、
彼が席を立つ気配はない。
眠っているのか、
机につっぷしたまま、
ぴくりとも動かないまま。
そんな姿を自分の席から
見ているだけで、すごくしあわせで、
うれしくて、だけどすこし切ない。
胸の奥のほうの
誰にも見せていない
引き出しの中に、
大切に、大切に
君への想いはしまってある。
君のことをこんなに
好きになるなんて、
思っていなかったんだ。
傷つくのがこわくて、
ただうつむいているばかりで、
‘好き’って気持ちに
背をむけてた。