【完】大キライなキミに片想い中。




【大希サイド】



俺、平岡大希には好きな子がいる。
彼女の名前は相川由愛。
入学式のときに友達と笑いあっている姿を見て、一目ぼれしたわけだけど、隣の席になって話してみると動きの1つ1つが可愛くて完全に彼女に堕ちてしまった。


そんな彼女に優しくしたり、放課後デートに誘ったり、ペンダントをプレゼントしたり、色々とアピールしてるけど、鈍感な彼女は気づいてくれない。
彼女には……ちゃんと言葉にしないと伝わらない。
そう思って放課後デートのときに言おうとしたけど、やっぱり言えなかった。


まぁ、またいつか言えるだろう。


そんな俺の考えは甘かった。




『大希には悪いけど、由愛のこと気に入っちゃったから』

『大希とはライバルになっちゃったりして、ね?』


俺の双子の弟、翔希が相川に興味を持ち始めた。
噂で俺が相川といい感じだって言うのを聞きつけて、相川に興味を持っただけだと思ってた。
てか、最初は俺をからかう目的で相川に目をつけたんだ。


―――でも、今はおそらく違う。


翔希は間違いなく、相川のことを好きになっていってる。
生まれたときからずっと一緒にいるから大体わかる。
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