【完】大キライなキミに片想い中。
「白状しなさい」
涼花に念を押され、
「はい、わかった」
と、答えてしまった。
涼花ってば、ほんと怖いんだから…。
圧力かけてくるし。
「で、何があったのかな?」
「いや、あのね実は今日化学の課題やるの忘れてたことに、今朝気づいて……」
―――私は涼花にお礼をすることになったことを話した。
「で、さっきの時間に手紙がまわってきて……お礼、今日放課後デートがいいなって言われて…」
「え、ほんとに!?よかったじゃん!!」
「あと、メアド教えてもらったんだ」
「ふふ、由愛も結構やるわね」
涼花は私を肘で突く。
「か、からかわないでよ~…」
「やっぱり、平岡って由愛に気があるんじゃない?」
涼花ちゃんは毎日のようにこんなこと言ってくるけどさ……。
「そんなの、絶対ありえないよ」
そんなことあったら奇跡だよ、奇跡!