【完】大キライなキミに片想い中。
「ま、まぁね。色んな系統の服に挑戦したいなぁーと」
「へぇ~……涼花ってどんな服も似合いそうで羨ましいなぁ」
「それ、こっちのセリフなんだけど」
涼花が口をとがらせて私を少し睨んだ。
「へ?」
「この無自覚野郎っ」
「いてっ」
涼花からチョップをくらった。
む、無自覚野郎って……。
意味がわかんないんだけど……。
「そーいや日曜日、平岡とデートだったよね?」
「で、デートっていうか……まぁ」
デートって言われると何だか気恥ずかしい。
「ふふ、楽しんできなさいよ?」
「うん!もちろん!」
「はい、じゃあこれ」
涼花はさっき買った服の入った袋を差し出した。