【完】大キライなキミに片想い中。




「涼花、音羽ちゃんの件は私の不注意だし、しかももう解決したことだから……大希君を責めないで」


「由愛………」


私が音羽ちゃんの立場でも絶対怒ってたし、大希君だってエスパーじゃないもん。
人の気持ちに気づかないこともある。


「相川……ごめんな」


「大希君は謝らないで!!もう大丈夫だから」


「いや、もう俺全然ダメだ………」


大希君はそう言って、教室から出ていこうとする。



「どこ行くの?」


「保健室。ちょっと休んでくる」



大希君は力なく笑って教室を出ていった。
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