【完】大キライなキミに片想い中。
【大希サイド】
「失礼しまーす……」
保健室に先生はいなかった。
「はぁ………」
俺は保健室のベットに寝転んだ。
俺……全然ダメだな。
好きな女の子のピンチに気づいてやれないなんて……。
教室に入ろうとしたときは本当にびっくりした。
『由愛、もう大希には任せてられねぇー。俺がお前守ってやる』
真剣な表情でそう言っている翔希がいたんだから。
翔希は間違いなく、相川への気持ちに気づき始めている。
でなきゃ、あんなこと言わないし。
もう……俺は手をひくしかないのかもな。