【完】大キライなキミに片想い中。
「へへ、由愛ちゃん近くで見たら思ってた以上に可愛い~っ」
悠麻君はニコニコと私を見つめる。
「え、いやあの……」
「焦ってる顔も可愛い!」
ゆ、悠麻君の方が断然可愛いと思うんだけど……。
てか、それより……。
「な、何で私の名前……」
「あー、由愛ちゃんの名前なんて知らない方が珍しいんじゃない?」
「え!!?」
え、ちょ、どういうこと!?
「だって、由愛ちゃんって可愛いって学校でも有名じゃん!」
「………!??」
だ、誰!?
そんな嘘言ったの!!!
「悠麻君、この子無自覚だから気づいてないのよ」
涼花が小さい声で悠麻君に言った。
それを聞いた悠麻君は「あー、なるほどね」と、納得したみたいだった。
「私が無自覚ってどういう……」
「由愛に話しても無駄よ」
「そ、そんなぁ~……。」
教えてくれたっていいじゃん!!!