【完】大キライなキミに片想い中。
「何でいきなり?って聞いたら今日は特別な日だから、だって」
「特別な日?」
今日は涼花の誕生日でもないし、2人の付き合った記念日でもないし……。
「まぁ、なんでもいいけどね」
涼花は黙々とお菓子を食べ始めた。
「で?何、その紙」
「これ、翔希君からみたいなの」
と、紙を涼花に見せる。
「由愛、チャンスじゃん!自分の気持ち、伝えてこれば?」
「え!?」
「これがラストチャンスかもしれないよ?自分の気持ちはちゃんと言葉にしないと相手に伝わらないよ」
そっか……。
「私……自分の気持ち、伝えてくるよ」
私は決心した。
フラれるとかフラれないとかじゃない。
自分の気持ちをとにかく伝えようと。
「涼花、ありがとう」
「頑張ってきなさい」
私は大きく頷いた。