【完】大キライなキミに片想い中。




扉を開き、すぐに目に入ったのは翔希君だった。


「翔希君………」


「おせぇーよ、バーカ」


久しぶりに話した翔希君は相変わらずで、なんだかすごく落ち着いた。


「翔希君、あのね……っ」


「なぁ」


翔希君の声が私の声と被った。


「な、何?」


「今日、何の日か知ってるか?」


「今日?9月14日……?誰かの誕生日、とか?」


「ちげぇーよ」


翔希君はそう言うと、私に手のひらサイズの箱を手渡した。


「開けてみ?」


私は翔希君に言われた通り、箱を開く。


箱に入ってたのは、可愛いチョコレート数個だった。
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