【完】大キライなキミに片想い中。
「絶対に離さねぇーから………っ」
翔希君はそう言うと、抱きしめる力を強めた。
「やっとこうやって抱きしめられる……」
「翔希君……」
「どうしようもないくらい、お前のこと好きだ」
翔希君の甘い言葉に一気に全身の温度が上がる。
「私、翔希君に公園に行った日に気づかれたかと思ってた……」
だってあんなの告白したも同然だもん。
「普通、翔希君のこと好きじゃなきゃ、あんなことで怒ったりしないでしょ?」
「あぁ……ほんとだな。俺も由愛のこと言えないぐらい鈍感なのかもな」
うぅ……やっぱり私って鈍感なのか……。
「ま、こうやって想いが通じ合えたんだから良いんじゃね?」
「そうだね!」
私、今すっごく幸せだ………。