【完】大キライなキミに片想い中。





さて、と。
午後の授業は寝て過ごすか。
どーせ起きてても暇だし。


寝て過ごした方が時間すぎるの早いし。


俺は机にへばりついた。




―――――――――
―――――――



「――き、翔希!!」


「ん……」


悠麻の声が聞こえて目が覚める。


「もう放課後だぞ?由愛ちゃん迎えにいかなくていいの?慧斗はもう涼花ちゃん迎えにいったから、由愛ちゃん1人で待ってるんじゃない?」


「……あ、行ってくる!!」


俺は飛び起きて由愛の教室に向かった。


「由愛っ」


「あ、翔希君」


由愛は教室で1人、窓から外を覗いていた。


「悪りぃ。すっかり寝てた」


「ううん!大丈夫だよ。さ、帰ろ」


由愛はカバンを持って俺に微笑んだ。
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