【完】大キライなキミに片想い中。





「しょしょしょ翔希君!?」


「なぁ、何でそんな素直なワケ?俺の調子を狂わせたいのか?」


由愛ってもっと強気で素直じゃなかったのに……。


「だ、だって……自分の気持ちってちゃんと言葉にしないと、伝わらないでしょ?相手が気づいてくれるの待ってちゃダメだもん」


「ふ、だからって可愛いこと言い過ぎ。俺の理性保てなくなるだろーが」


「かっ…可愛いことなんて……っ」


あーマジで何なのこの可愛い生きもの。
無自覚ってマジ怖ぇーな。


「由愛ってある意味悪魔だな」


「え!?あ、悪魔!?」


「無意識に俺を苦しめてるからな」


「え、ウソ!?いつ苦しめた!?」


少し焦る由愛が可愛くて抱きしめる力を強めた。


「翔希君……苦しいよ……」


「俺はこれ以上に苦しんでるから」


フッと笑って由愛を解放した。
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