【完】大キライなキミに片想い中。
「由愛、よろしくなっ♪」
零夜君が後ろを向いて言ってきた。
よ、呼び捨て………。
「う……うん……」
戸惑いながらも頷く。
「大希も久しぶりやな~」
零夜君は大希君にも話しかける。
「そ、そうだな。零夜、元気にしてたか?」
「おう!翔希に勝てるように毎日トレーニングしとったねん」
「あぁ、翔希と毎日のように喧嘩して、負けてたもんな」
大希君はクスッと笑う。
「む…っ、俺、今やったら負ける気がせぇへんで!!でもな、アイツ相手してくれへんねん」
零夜君は少し寂しそうに言う。
「翔希も大人になったんだよ、きっと」
「はぁ!?それって俺だけ子どもみたいやん!」
ムキになる零夜君が面白くて、思わずクスッと笑ってしまった。