【完】大キライなキミに片想い中。
「なんや、翔希の話か?」
零夜君が席に着いて言った。
「う、うん」
「アイツ、引きこもってんのか。どうりで最近学校で見ぃひんなと思たわ」
鼻で笑うように言った。
「私のせいだから……明日、翔希君に自分の気持ち伝えようと思うの」
「ふぅーん……明日なぁ」
零夜君は興味なさそうに机に脚を上げた。
「はーい、授業始めるぞー」
5時間目は担任の担当の教科だ。
「えー、教科書の45ページの練習問題を……あ、言うの忘れてた」
担任は何か思い出したように言った。
「今日は大垣と相川は教室の当番だからよろしく」
え!?
「先生、私この間当番したばっかりなんですけど……」
「このクラス、大垣が転校してきたから奇数になっただろ?で、今日は大垣が当番だけど1人だから仲のよさそうな相川に頼もうと思って。掃除の仕方とか教えてやってくれ」
えぇ……めんどくさいなぁ。