【完】大キライなキミに片想い中。
みんな、ぞろぞろと教室から出ていく。
「じゃあ相川、大垣のこと頼んだぞ」
担任はそう言い残して教室を出ていった。
しばらくすると、教室には私と零夜君だけになった。
「じゃあ、掃除始めよ」
「おう」
机を全部教室の後ろに運んで、掃除箱からほうきを出して床を掃く。
「由愛、めっちゃ手際ええなぁ」
「だって早く帰りたいもん」
私が教室の端を掃こうとしたときだった。
ダンッ―――
「きゃッ!」
零夜君が私を壁に追い込んだ。
「れ、零夜君!?」
突然のことに慌てる私。