【完】大キライなキミに片想い中。




キーンコーン―――


大希君と話してると1時間目の始まりを知らせるチャイムが鳴る。


「あ、授業始まる」


そう言って大希君は教科書類を準備し始めた。


「はい、じゃあ授業始めるぞ」


化学担当の先生が入ってくる。


「きりーつ」


委員長の掛け声で授業が始まった。


「早速、今日提出の課題集めまーす。今提出してない分は、点数引くからなー」


あ……よかった。
大希君に写させてもらってなかったら、絶対間に合ってなかった。


「大希君……ほんとにありがとう」


私は隣の席の大希君に言った。


「ふふ、何回もお礼言わなくていいよ」


「でも……」


「じゃあさ」


大希君が何か思いついたように言った。


「お礼、俺が頼んだことでもいいかな?」


「へ……?」


「お礼の内容、俺が考えてもいいかなって」



大希君、何か欲しいものとか私にどうしてもしてほしいことがあるのかな……?
< 5 / 342 >

この作品をシェア

pagetop