【完】大キライなキミに片想い中。
「ふぅーん、お前が相川由愛か。今朝ぶつかったときはあんまり顔見えなかったけど、よく見たら可愛い顔立ちしてるじゃねぇーか」
「へ……?あなた誰ですか……?」
私の知っている大希君は黒髪ですごく爽やかな雰囲気だけど……。
この人は茶髪で……アクセサリーつけてるし……大希君じゃない。
でも、こんなそっくりな人……みたことない。
ってことはやっぱり大希君なの……?
でも今朝ぶつかったって……。
「翔希だけど?」
頭の中が混乱する私に、男の子が言った。
「何で大希君と同じ顔なの……?」
「は?お前知らねぇーの?俺とアイツは双子」
え…………。
ふ、双子!!!!?
「ふふふ双子ってそんな……」
そ……そんなの聞いたことないよ!?
「ま、そんなことはどうでもいい」
翔希と名乗る男の子は、私の顎をクイッと持ち上げた。