【完】大キライなキミに片想い中。

 




「じゃ、行くぞ」


悠麻に誘導され、隣のクラスに行く。


しかし……。


「あれ、教室の中誰もいない……移動教室かな?」


悠麻が悲しそうに言う。


「じゃ、次の休み時間にでも……」


「嫌!俺は今すぐ由愛ちゃんに会いたい!」


「はぁ?」


悠麻が俺の手を引いて走り出す。


「おい、悠麻……」


角を曲がったときだった。


「キャッ!!」


ドン―――


誰かとぶつかり、俺はその場にこけてしまった。


「いってぇ~……」


誰だよ、ぶつかったの。


顔を上げると、小さい女子だった。


「ごごごごめんなさい!!!」


慌てて立ち上がって謝る女子。
下を向いてて顔がよく見えない。

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