【完】大キライなキミに片想い中。
「ゆーまーちゃんっ!!!」
廊下から聞き覚えのある、明るい声がした。
「あ、悠麻君。どうしたの?」
「ね、1人で弁当食べるの?」
「え、まぁ……うん」
自分で言ってて悲しくなる。
「じゃあさ、一緒に中庭で食べない?」
悠麻君がニコッと笑う。
「え……!?いいの!?」
悠麻君……なんて優しいんだろう。
翔希君の仲間とは思えない。
「うん!!むしろ大歓迎!!」
「じゃあ行く!」
「あ、翔希もいるけどいい?」
「え」
私は悠麻君の言葉に固まった。
ショウキって……あの人しかいない…よね。
うわあああ……またからかわれるだろうな……。
でも、せっかく悠麻君が助けてくれたんだもん!
「うん、大丈夫だよ!」
できる限りの笑顔で答えた。