【完】大キライなキミに片想い中。
「じゃ、翔希が先に中庭で待ってるから行こ!」
「うん!」
私はお弁当を持って教室を出た。
「いや~でもよかった!由愛ちゃんとまた一緒にお弁当食べれるなんて幸せ」
「ゆ、悠麻君……言い過ぎだよ~……」
「ううん!だって本当に嬉しいもん!」
悠麻君って、結構褒め上手なのかもしれない。
しばらくすると、中庭で気持ちよさそうに昼寝する、翔希君が見えてきた。
「おーい、翔希!由愛ちゃん誘ってきたよ~」
「んん……」
翔希君はゆっくり起き上がる。
私は目を合わせないように視線を下げる。
「じゃ、お弁当食べようぜ!いただきまーすっ!」
悠麻君の声に合わせて、私も手を合わせる。