恋人たちのパンドラ【完】
***
はたと目を覚ますと左手はまだ温かい手に握られたままだった。
その悠里の大好きな手の持ち主は、ベッドに頭を乗せてすやすやと眠っている。
時計を見ると午後10時。
たしかコンビニに向かったのが、夕方だったから3、4時間ねむっていたのだろうか。
眠っている壮介を起こさないように握られていない反対の手で壮介の前髪をそっと撫でる。
過去の悠里が知っているサラサラとした感触ではなく、今は少しパーマがかかっている分ふわりとした感触だ。これはこれで悪くないな。なんて考えて‘クスリ’と小さく笑った。
「ねぇ、壮介・・・私、どうすればいいかな?」
悠里は切なくそう呟いて、一粒涙をこぼし指先で壮介の頬に優しく触れた。
はたと目を覚ますと左手はまだ温かい手に握られたままだった。
その悠里の大好きな手の持ち主は、ベッドに頭を乗せてすやすやと眠っている。
時計を見ると午後10時。
たしかコンビニに向かったのが、夕方だったから3、4時間ねむっていたのだろうか。
眠っている壮介を起こさないように握られていない反対の手で壮介の前髪をそっと撫でる。
過去の悠里が知っているサラサラとした感触ではなく、今は少しパーマがかかっている分ふわりとした感触だ。これはこれで悪くないな。なんて考えて‘クスリ’と小さく笑った。
「ねぇ、壮介・・・私、どうすればいいかな?」
悠里は切なくそう呟いて、一粒涙をこぼし指先で壮介の頬に優しく触れた。