恋人たちのパンドラ【完】
(3)悠里の真実
週があけて半ばの水曜日、本来ならば悠里が三国へ訪問するはずが、代わりに直樹が来たと部下の綾川から聞いた壮介は、悠里の体調がまだ戻っていないことで眉間にしわを寄せた。
(電話では大丈夫だと言っていたのに!)
ここまできて、まだ自分に甘えてこない悠里に対してもイライラがつのる。
そういうときに限って間の悪いことに北米への出張が1週間ほど入っており、悠里のもとに簡単に駆け付けられる状況でなかった。
何度か電話をしたが応答はなく、仕方なくメールで北米への出張を伝えると
【身体に気をつけて、ちゃんと寝てちゃんと食べて】
と返信がきた。
自分のほうが病人のくせにと思ったが、何気ないやり取りに頬を緩ませる壮介だった。
それ以降プツリと連絡が取れなくなったが、いつも壮介からの一方通行がほとんどだったのでそこまで気にもせず北米出張を終えた壮介に衝撃が走った
(電話では大丈夫だと言っていたのに!)
ここまできて、まだ自分に甘えてこない悠里に対してもイライラがつのる。
そういうときに限って間の悪いことに北米への出張が1週間ほど入っており、悠里のもとに簡単に駆け付けられる状況でなかった。
何度か電話をしたが応答はなく、仕方なくメールで北米への出張を伝えると
【身体に気をつけて、ちゃんと寝てちゃんと食べて】
と返信がきた。
自分のほうが病人のくせにと思ったが、何気ないやり取りに頬を緩ませる壮介だった。
それ以降プツリと連絡が取れなくなったが、いつも壮介からの一方通行がほとんどだったのでそこまで気にもせず北米出張を終えた壮介に衝撃が走った