恋人たちのパンドラ【完】

(3)サヨナラ

悠里の20歳の誕生日を目前に控えた火曜日の午後。

いつもなら、悠里もひかり園で子供たちと一緒に遊んでいる時間だがその姿が見当たらなかった。

携帯に連絡してみるものの、呼び出し音の後留守電につながるだけだった。
ここ最近すぐに悠里が捕まらないことがあったが、とくに気にしてはいなかった。

着信さえ残していれば後で折り返し連絡があるだろうと思い、園で子供たちと過ごしていた。
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