恋人たちのパンドラ【完】
(2) ひとつの二人
20分ほど車を走らせて、新しい作りのデザイナーズマンションの地下に壮介の車が滑り込んだ。
車をゆっくりと停車させると、壮介はまた助手席に周りドアを開けてくれた。
後ろの席に置いていた悠里の鞄も一緒出し、キーロックのボタンを押すとエレベーターへと案内された。
その間も壮介がつないだ手が離されることはなかった。
エレベーターに乗り込むと、壮介は32階のボタンを押した。
「壮介――」
「ん?」
「ううん。なんでもない」
「何だよ、どうしたんだ?これからは何でも話してくれ。今までの俺たちには圧倒的に言葉が足りなかったんだ」
そういって、優しい目で悠里を見下ろす。
「そうだね。ちゃんと話し合おう。私達二人――」
車をゆっくりと停車させると、壮介はまた助手席に周りドアを開けてくれた。
後ろの席に置いていた悠里の鞄も一緒出し、キーロックのボタンを押すとエレベーターへと案内された。
その間も壮介がつないだ手が離されることはなかった。
エレベーターに乗り込むと、壮介は32階のボタンを押した。
「壮介――」
「ん?」
「ううん。なんでもない」
「何だよ、どうしたんだ?これからは何でも話してくれ。今までの俺たちには圧倒的に言葉が足りなかったんだ」
そういって、優しい目で悠里を見下ろす。
「そうだね。ちゃんと話し合おう。私達二人――」