恋人たちのパンドラ【完】
「やだよ、壮介!やだしっかりして」
救急隊員が駆け付け簡単に状況を説明する。
同時に警察にも連絡していたのだろう。
美咲は女性警察官に保護されパトカーへと連れて行かれるところだった。
担架に横になった壮介は唇だけで‘だいじょうぶ’と言ったがその顔は蒼白で救急車に乗り込むと、目を閉じ言葉を発しなくなった。
酸素マスクをされ、壮介は目をつぶったまま動かない。
怪我をしていないほうの手を悠里はゆっくりと包んだ。
今まで感じたことないほど冷たい手がどこか現実でないような気がした。
救急隊員が駆け付け簡単に状況を説明する。
同時に警察にも連絡していたのだろう。
美咲は女性警察官に保護されパトカーへと連れて行かれるところだった。
担架に横になった壮介は唇だけで‘だいじょうぶ’と言ったがその顔は蒼白で救急車に乗り込むと、目を閉じ言葉を発しなくなった。
酸素マスクをされ、壮介は目をつぶったまま動かない。
怪我をしていないほうの手を悠里はゆっくりと包んだ。
今まで感じたことないほど冷たい手がどこか現実でないような気がした。