恋人たちのパンドラ【完】
(4)魔女との対決
壮介は出血量が多かったものの、順調に回復したので1週間足らずで退院した。
壮介を刺した美咲は、事件を公にしたくないという壮介と悠里の計らいで処分保留のまま釈放された。
「彼女にも悪いことしたんだ。俺が振り回したんだから、これくらい当然の報いだよな」
肩の傷をさすりながら壮介がつぶやく。
ソファに座り、壮介の痛めていない肩にもたれる。
「これから二人でちゃんと前を向いて歩いていこう」
肩に置かれた悠里の頭を壮介が優しく撫でた。
「今日のチビの機嫌はどうかな?」
あの日病室で胎動の話をするとそれから毎日何度も悠里のおなかをさすっては喜ぶ壮介。
その顔をみていると、彼に家族を作ってあげられたことをまるで奇跡のように感じている悠里だった。
壮介を刺した美咲は、事件を公にしたくないという壮介と悠里の計らいで処分保留のまま釈放された。
「彼女にも悪いことしたんだ。俺が振り回したんだから、これくらい当然の報いだよな」
肩の傷をさすりながら壮介がつぶやく。
ソファに座り、壮介の痛めていない肩にもたれる。
「これから二人でちゃんと前を向いて歩いていこう」
肩に置かれた悠里の頭を壮介が優しく撫でた。
「今日のチビの機嫌はどうかな?」
あの日病室で胎動の話をするとそれから毎日何度も悠里のおなかをさすっては喜ぶ壮介。
その顔をみていると、彼に家族を作ってあげられたことをまるで奇跡のように感じている悠里だった。