恋人たちのパンドラ【完】
「でも、おなかの中の‘いもうと’は僕のでしょ?ママ?」

「ん~僕のっていうか…みんなの宝物だよ」

「え~やだ!‘いもうと’は僕のだ!大事にするんだ」

そうやって『いやいや』する光を可愛いなと思っていると

「何言ってるんだ光。お前の一人占めにはさせないぞ。パパの大事な‘むすめ’は」

そう言って壮介が、起き上がる。

「壮介!光相手にムキにならないで!」

そう優しく睨む悠里に

「ダメだ!これははっきりしておかないと後々面倒になる」

「もう馬鹿なこと言ってないでご飯の準備するから、光とお風呂入ってきて」

「分かった。光どっちが早く服を脱げるか競争だぞ~!」

そう言いながら光を肩車してバスルームに向かう壮介たちを見ながら悠里はこの上ないほどの幸せをかみしめていた。
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