恋人たちのパンドラ【完】
第二章 償いの今

(1)過去の罪を償うとき

「徳永―!」

悠里はオフィスに入った途端に課長に呼ばれた。

(きっと昨日のことよね・・・)

悠里は朝から憂鬱になりながら、課長の席に向かった。

向かいの席の後輩の、町田 直樹(まちだなおき)が目線で大丈夫かどうか伺ってくる。

苦笑いで大丈夫とアピールするが、昨日のことならきっと大丈夫なはずがなかった。
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