恋人たちのパンドラ【完】
綾川をはじめ壮介の周りの人々は唖然としていた。

あの‘氷の王子’が子供に対して笑顔を見せたことが衝撃だったのだ。

その場の壮介を知る人物でそれに違和感を感じなかったのは悠里ただ一人だろう。

(やっぱり壮介は壮介だ・・・)

壮介のあの太陽のような笑顔を見て、悠里はあの頃自分に向けられていた笑顔を思い出し胸があったかくなった。

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