恋人たちのパンドラ【完】
そして悠里の首元に顔を埋めると

「もう、待てない―――待てないんだ」

そういって、きつく抱きしめ、悠里の白い首元を音を立てて強く吸った。

「ん・・・・そ、うす、け・・・」

抱きしめらた腕に手に悠里は自分の手を重ねる。

肩からキャミソールを壮介が脱がそうとしたときに、悠里の手がそれをとめた。

「ごめんなさい。これも自分で」

そういって、ブラと、ショーツを素早くはずした。だがキャミソールは着たままだった。

「これだけは、着ててもいいかな?どうしても恥ずかしくて」

俯く悠里に

「もうなんでもいいよ。今日はお前の言うこと全部聞くから」

普段なら不思議がっただろう。

だけれどこの時の壮介は悠里を目の前にして判断力が低下していた。

この時の悠里の申し出の意味など深くは考えずにいた。
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