交わらなかった平行線
あの夏に、
あの出来事がなければ、
こんな気持ちにならなかった…。
12歳…、
小学校での、
最後の夏休みだった。
心から愛する人がいて、
その人の誕生日プレゼントを、
一人で町まで買いにいった。
『これ、ください!』
黒と白の色違いの、
ハートがたになるペアネックレス。
お小遣いを、
頑張って貯めて買ったの!
りょうに喜んでほしくて、
初めて買った、
異性へのプレゼントだった…。