太陽とひまわり。


「あ…どうしよう」


グラタンの肝心のマカロニがない。



「どうしたの?」


あたしの声を聞きつけてリビングから月くんが覗いて来た。



「マカロニがないの」



「え、マカロニってグラタンのリーダーなのに?」



「…うん」



リーダー…だったんだ。



「あたしコンビニ行ってくるね」



「いや、俺が行くよ」



「え、別にあたしが行くよ」


もしも月くんと2人っきりだったら、買いに行くのを頼んでた。


でも、今この家には太陽くんがいる。

太陽くんと2人きりにはなりたくない。



「俺が行くからいいよ。ひまはホワイトソース作るなり、準備してて」



いつもはおっとりしてるのに、自分がすると決めたら突き通すのが月くん。


こんなとこでその性格出ないでよ…。


月くんは財布だけ持って家を出て行った。


< 16 / 31 >

この作品をシェア

pagetop