太陽とひまわり。


太陽くんはあたしが歩き出すと1テンポ遅れて歩き出した。


あたしの答えを待ったかのようだった。





「兄貴、ありがとう」



月くんの所へ辿り着くと月くんは太陽くんにお礼を言った。


あたしはそのお礼を聞いて心が潰れそうになった。


まるで、別れてくれてありがとうと言ってるように聞こえたから。






「では、誓いのキスを」



式は黙々と終わり、終盤だ。

ベールが取り払われ、月くんを見上げる。

一生愛することを誓うキス。



月くんの顔が近づいてくる瞬間、目だけで太陽くんを見た。


そして目を閉じてキスをした瞬間、涙が一気に溢れた。




あたしは彼を裏切ったんだ。

< 27 / 31 >

この作品をシェア

pagetop