Light of hope Ⅲ【完】番外編5?up
「は?……まさか」
そっと顔だけ出して入口をジッと見つめると、ちらりと視界に入った懐かしい顔。
やっぱりさっきの騒ぎの元は恭輔だったか…。
「…手遅れだ。もういる」
どうする…変装しているとはいえ恭輔には間違いなくバレる。
ツーッと冷や汗が背中を伝う。
《……今回の夜会には由美以外いないから、何とか自力でそこを出て》
自力で…恭輔を欺けと?
「…多分、大事になる。後始末はやらないからな」
《それぐらいいくらでもやるよ。命令だからね…無事逃げ切ってよ》
「ああ」
そう返事をすると通話を切った。