Light of hope Ⅲ【完】番外編5?up
居場所がバレたとなるとこれからが動きづらくなるな…。
この先の対応を考えながら身体を引きずって屋敷へと入ると、嘲笑うような笑みの黎に出迎えられた。
「おかえり。ヘマしたみたいだね」
早く身体を休めるため、それに答えず自室へと向かう。
「あ、そうそう。3時間後の仕事は予定通り一緒に来てもらうからね」
黎が愉快そうに言ったそれに思わず足を止め、視線を向けた。
「…この身体で行けと?荷物になるだけだろ」
ただ神楽グループに話をつけるだけなのに、わざわざ私を連れて行く必要はない。
黎は何を考えてる?
「ん?怪我した由美が悪いんだから何とかしてよ。
それに夜叉が動き出したみたいだし…一応保険かな?」
つまり、私は人質ってわけか。
「……分かった」
拒否権のない私にこれ以外の返事は許されない。
重い身体を再び引きずって、その場を後にした。