Light of hope Ⅲ【完】番外編5?up
あの日、黎に連れて行かれたのはこの大きな屋敷だった。
そこで部屋を与えられて、生活に必要な物も用意された。
……最初の頃は深い闇に飲まれてしまうのが怖くてこの部屋にずっと籠ってたっけ。
今思えば無駄なことだったんだと思えるんだけどね…。
そして決意が固まった頃、私は黎に仕事を任された。
最初は逃げる心配があったからか屋敷の中で黎の仕事を手伝うことが多かった。
けど、今ではほとんど外で活動している。
裏社会で1年過ごした私は、戻りつつあった感情をほぼ失っていた。
この社会で無駄な感情は不要。
感情に流されて堕ちていった者は数知れず…。
そんな者達の二の舞になるのは御免だ。