Light of hope Ⅲ【完】番外編5?up
唯1つだけ残ったのは………蓮を愛する気持ち…。
これだけはどうやっても消すことができなかった……否、消したくなかった。
私が消えた日からずっと探していると知った時は、全てを投げ出してでも戻りたいと思った。
けれど、そんな事をすれば銀狼も恭輔も危険な目に合う。
もう会うことは叶わないけど…想うのだけは許して欲しい。
溢れそうな気持ちを押し込めるのは苦しかったけど今では苦痛だと思うことはない。
本当は心のどこか……いや、奥のほうではギシギシと悲鳴を上げている。
……だけど、それに気付いてはいけない。気がついてしまえばこの社会では生きていけない。
ベットの傍にある窓から真っ暗な夜空を見上げる。
……蓮は…幸せかな。大切な人は見つけられたかな…。
もう傍にいられない私が願うのは蓮をはじめ皆の幸せ…。
静かな部屋の中、星のない夜空を眺め続けた。