POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
私たちは、時々開店前、


店のソファーの上で関係を持つ。


愛のないキスもしない、

セックスは

麻薬のように私を支配し、


欲望となって岳を求める。



「岳、一度聞きたいと思ってた。

 どうして、私を抱くの?」


開店の準備をしながら、

振り向いて、


冷たい笑いをうかべながら。



「好きだからじゃねえの?」



「え?」


「そう言ったら

 俺が惚れてるって言ったら

 結婚やめてくれるの?」
 

「や、やめない。」


「なら野暮なこと聞くなよ。」


< 17 / 70 >

この作品をシェア

pagetop