POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
カラン


「お。一番乗り…と思ったら


 華もう来てたのか。」


「あ、うん。」


「携帯何度もかけたのに気づかなかったの?」


「え?ごめん。ほんとに?」


「お前って結構マメなのに、

 時々連絡取れなくなるよな。

 まさか…

 浮気してるとかな?」



「な、何言ってるのよ。」


「華だったら、一時間前に来て、

 そこでいびきかいて寝てた。」


「なっ?!」


寝ていたのは確かだが…

岳はふっと鼻で笑うと

私の隣の彼に話しかける。


「 朋、ブレンドでいい?」


「あ。ああ頼む。

 そっか、そうか、

 なるほどイビキかいて寝てたら出なくて当たり前だ。」


「し、失礼ね、イビキなんてかかないったら。」

赤くなって怒る私をなだめながら、

朋が安心したように笑う。



「華,無防備だから、俺心配。


 岳んとこだからいいけど、

 他ではダメだぞ。」



「わかってるわよ。」


安心しきってる朋に

自分のやってること恥ずかしくなる。

ごめん朋。




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