POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》



私は

シャッターを切る彼に駆け寄り

そっと手を重ねる。


「最後の夜だもの、

レンズ越しでなくて

私の全てをあなたの瞳に焼き付けて欲しい。」


返事の代わりにシャッターの音。


音に合わせて瞳を閉じる


私たちの心の揺れる瞬間を

心に刻むために


「桐人さん。」



そして、


これから始まるタブーな夜。



fin.

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