POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
「エクスタシー、
感じるの
極限まで達した時。」
彼は。フッと笑って呟いた。
「ランナーズハイですか。」
小馬鹿にされたようでむっとする私に、
「そんな、怒らないで。
君は多分まだ知らない、
本当の意味でのエクスタシー」
「そんなのっ」
セルフレームのメガネを外して、
目を細め妖艶に笑う。
「教えてあげようか?」
私は息を飲み、そして小さく頷いた。
「教えて…」
もしかしたら、待つ女になれるかもしれない。
本当のエクスタシーが
あれを超えることができるなら…
fin.