POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
天罰なのかな、
彼がいるのに揺らいでいる私に
10年も経つのにこの人をせめる私に
神様が与えたバツ。
ポロリと涙がこぼれた。
「ああ、もうっ」
ヒールを脱いで歩き始めた。
「馬鹿裸足で、怪我するだろ!」
「だって!」
「おぶってやるから背中に乗れ!」
「やだ、
重いし、
恥ずかしい…」
「誰も見てないよ、ほら」
「う、うん。」
あの頃より遥かに広くなった
背中に身を任せる。
じわじわと伝わってくる暖かさに
必死でしがみついた。
彼がいるのに揺らいでいる私に
10年も経つのにこの人をせめる私に
神様が与えたバツ。
ポロリと涙がこぼれた。
「ああ、もうっ」
ヒールを脱いで歩き始めた。
「馬鹿裸足で、怪我するだろ!」
「だって!」
「おぶってやるから背中に乗れ!」
「やだ、
重いし、
恥ずかしい…」
「誰も見てないよ、ほら」
「う、うん。」
あの頃より遥かに広くなった
背中に身を任せる。
じわじわと伝わってくる暖かさに
必死でしがみついた。