【完】一途彼氏が愛する毒舌彼女
私はまた周りを見渡した。

でもあいつはどこにも見当たらない。

まさか…あいつのこと考えすぎて

幻聴が聞こえた?

バッカみたい…。

何でかな…。

だけど…あいつの顔が出てきて…

それはニヤニヤしてたり、

顔を赤くしてたり…笑ってたり…。

何だか…泣けてきた。

私は誰も見られてないのに

声を押し殺して誰にも見えないように

顔を手で隠して泣いた。

久しぶりに泣いた。

最後に泣いたのはいつだろう。

あの日かな…あの日地獄から解放された日。

そして私はいつまでも泣き続けた。

< 63 / 305 >

この作品をシェア

pagetop