【完】一途彼氏が愛する毒舌彼女
でも…声が聞こえた。

「千晃…お前はいつまで泣き続ける気だ。」

お兄ちゃん?

私は顔から手をどけた。

目の前に死んだはずの

お兄ちゃんが立っていた。

「お兄ちゃん?」

私はお兄ちゃんの前に立ち上がった。

「千晃、お前が人を信じられない気持ちは
よく分かる…でも…それじゃダメなんだよ、
前に進まなきゃ…意味がねぇーんだ…
いいじゃねぇーか裏切られたって…
だからもう一度信じてみろよ。な?」

お兄ちゃん…

「………頑張ってみるよ…
お兄ちゃんが言うことだもんね…
間違ってないよ…。」

「そうか…よかった。それにな…
悪かった…お前を一人にして、
お前を守ってやれなくて…悪かった…。
あのとき一人にしなかったら…
「お兄ちゃん!もういいよ…私…
お兄ちゃんを恨んでなんかないよ…。
お兄ちゃんは今も変わらない
大好きなお兄ちゃんだよ…」
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