純白の闇

「んっ…、はっ!!」

昨日の夜の事を思い出し
飛び起きてみれば
もう完全に目に映る世界は
朝になってた。

い、今何時?!!

慌てて枕元の目覚まし時計を
確かめれば、いつもの起床時間の
30分程前。

とりあえず、よかった…。

「お、起きたか。いつもこれ位寝とけ。
体調崩すぞ。」

なんて悪魔らしからぬ小言と共に
窓からご帰宅された様子のレヴィ。


(二度と昨日の様な真似はしないで下さい。)


「あのなぁ。人って奴は年齢にもよるが
6~8時間は寝るべきとされている動物だ。
最低限3時間は寝る必要がある。

確か医者による睡眠薬の処方は
4時間を基準にしているはずだ。

あそこで俺様が眠らせていなかったら
お前は3時間も寝ていなかっただろうが。」


感謝しろ、なんてお説教されてしまった。

でも僕からしてみれば、
ありがた迷惑でしかない。

(身体は丈夫みたいなんで、ご心配なく。)

「その細い身体でよくそんな事が言えるな。」

何てまるで煩い姑のようにしか思えない。
だいたい、

(いつもそんな感じですから、大丈夫です。)

「はいはい、聞き分けの悪い奴だな。」


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